Music Gadget Lab

2019/03/09(土)

一日microKORGをいじっていたが、いやあ、これとても良いシンセ。
ロングセラーになるだけある。

けして満点のシンセではないが、ポータブルなシンセだけど音が良い、という明確なコンセプトを高いレベルで実現したところがとても評価できる。

4音ポリで、価格的にはminilogueとぶつかるところではあるが、音の好み次第でminilogueよりもmicroKORGというのはあり得る選択だと思う。


て、だいたいパラメータを理解したのでメモ。


■全体構成
音源部、エフェクタ、ディレイ、イコライザという構成になっている。

音源部はシンセサイザとボコーダーのいずれかが選択可能。
パラメータは両者で若干異なるので、パネル上も両者のパラメータが併記されている。
緑色のほうがボコーダー。
エフェクタは、コーラス兼フランジャー、アンサンブル(マルチのコーラス)、フェイザーの3つから選択。リバーブは無い。

ディレイは、ステレオディレイ、クロス(ソースと左右逆のディレイを出力)、L/R(左右に振る)が選べる。

イコライザは1KHz以下(ロー)と1KHz以上(ハイ)の2バンド。

■シンセサイザ
オシレータ、フィルタ、アンプというベーシックな構成。
1音あたり、オシレータは2つ。

同時発音数は4音で、それぞれ独立して使うシングル構成と、2音をセットにするレイヤ構成を選択可。
発音モードはモノ/ポリを選択でき、レイヤ構成の場合1つのレイヤをモノ、もう一つのレイヤをポリ、という使い方も可能。

●オシレータ波形

オシレータは2つで、両者は同等ではない。

OSC2に使えるのはSAW、矩形波、三角波のみ。矩形波のPWMも指定できない。

OSC1は、上記に加え、サイン波、VOX(人声風にフォルマントがかかった音)、DWGS(64種の倍音加算型デジタル波形)、LPF付きホワイトノイズ、2チャンネル分のオーディオ入力が使用可能。

また、各波形に対する以下のようなパラメータ指定ができる。
SAW:1オクターブ上の波形とのミックス
矩形波:PWM
三角波:1オクターブ上の波形とのミックス
サイン波:OSC2の波形によるクロスモジュレーション
VOX:フォルマントの変化
ホワイトノイズ:カットオフとレゾナンス
オーディオ入力:2チャンネルのミックス比率

さらに、上記のパラメータをLFOで揺らすことも可能。

●リング/シンクモジュレーション

OSC2をOSC1のモジュレーションソースとして使用できる。
モジュレーションの種類はリング、SYNC、リング+SYNCの三種。
オフならOSC1とOSC2が単にミックスされる。

●ピッチとデチューン

どちらのOSCも、2オクターブの範囲でのトランスポーズ、ポルタメントタイム、ベンドレンジ、ビブラートを指定可能。
OSC2はOSC1に対して2オクターブの範囲でデチューン可能。

●ホワイトノイズ

ただのホワイトノイズ。ミックスレベル以外のパラメータは無し。OSC1のホワイトノイズ波形とは独立。

●フィルター

24dB/oct LPF、12dB/oct LPF、12dB/oct BPF、12dB/oct HPFの4種類から選択。
レゾナンス付きで、自己発振あり。

カットオフ周波数はエンベロープジェネレータ(EG)および音高で変化させることができる。

EGは普通のADSRタイプ。ノートON時のリトリガーの有無を指定可。

●アンプ

音量、パンの指定とディストーションのON/OFFが指定可能。ディストーションレベルはミキサー側の音量レベルで調節する。

音量はEGおよび音高で変化させることができる。

EGは普通のADSRタイプ。ノートON時のリトリガーの有無を指定可。

●LFO

LFOは2つで、選択できる波形が異なる。
LFO1はSAW、矩形波、三角波、ランダム(サンプル&ホールド)。
LFO2は矩形波のプラス側のみ(山と谷の差分がLFO1の半分)。三角波が無く、サイン波が指定可。

LFOの位相は、同期なし、最初のノートオンに同期、全てのノートオンに同期、の3種類から選択。
周期はクロックに同期、アルペジエイターに同期、設定値、の3種類から選択。

●バーチャルパッチ

4つのパッチを使用可能。それぞれのパッチは、8つの入力のどれかと8つの出力先のどれかを指定したレベルでリンクする。

入力(ソース)は

フィルターEG、アンプEG、LFO1/2、ベロシティ、キー音高、ピッチベンド、モジュレーションホイール

のいずれか。

出力先(デスティネーション)は

ピッチ、OSC2のデチューン、OSC1のパラメータ指定値、ノイズレベル、カットオフ周波数、アンプレベル、パン、LFO2の周期

のいずれか。

■ボコーダー
ボコーダーは8バンド。シンセ部分からOSC2およびバーチャルパッチを取り除き、フィルタの代わりに8つのバンドパスフィルタで構成されたシンセシスフィルタを入れたものと思えば良い。

●モジュレータ/キャリア

モジュレータはオーディオ入力1を使う。
モジュレータソースおよびモジュレータソースをHPFに通したものをボコーダーの出力にミックスできる。
モジュレータのゲートタイムとスレッショルド、HPFのミックスレベル、HPFのゲート条件(ノートオン時のみミックス/常にミックス)を指定可能。

キャリアにはOSC1、ホワイトノイズ、オーディオ入力2をミックスして使用可。
OSC1はシンセサイザ部と同じ。
同時発音数は4音で、レイヤ構成は使用できない。

●シンセシスフィルタ

シンセシスフィルタは、フォルマント周波数をシフトするフォルマントシフト、バンドパスフィルタのカットオフ周波数とレゾナンス、モジュレータの音量レベルへの感度を指定できる。

この「音量レベルへの感度」は、値が小さいほど感度が高い。逆に言うと、大きいほど入力レベルに無関係になり、最大値にすると現在のモジュレータの周波数分布を保持しつづける。

本体中央上部にある「FORMANT HOLD」ボタンを押すと、自動的にこの感度設定が最大値になり、バンドパスフィルタの特性がその瞬間のモジュレータの周波数分布で固定されるので、以降はモジュレータ音声を入力せずに演奏することができる。


フィルタのカットオフ周波数は外部信号でモジュレーションをかけることができる。モジュレーションの入力(ソース)は、パッチの8つの入力のうちフィルタEGを除いた7つ。


シンセシスフィルタは8つの独立したバンドパスフィルタで構成されているが、この各フィルタを通って出てくる信号を「チャネル」と呼ぶ。
各チャネルごとに、パンと音量レベルを設定することができる。

●アンプ

アンプ部はキャリア側音量、モジュレータをそのまま出力する音量、ディストーションのON/OFFが指定できる。音量はEGと音高で変化させることができる。
パン設定はアンプ部ではなく、フィルタ部でチャネルごとに設定する。

EGおよびLFOはシンセサイザ部と同じ。

■演奏入力

キーボード、MIDI、アルペジエータから演奏できる。ペダル入力端子は無い。
MIDIの入出力は、アルペジエータを通る前、通った後のいずれかに接続される。後者の場合、アルペジエータは本体キーボードからのみ利用可。

●キーボード

ベロシティカーブあり、固定値(指定可)のいずれかを選択。ベロシティカーブは1通りしかない。

●アルペジエータ

6通りのアルペジオパターン、1~4オクターブの音域を指定できる。

アルペジオパターンは、アップ、ダウン、ランダムのほか、アップダウン(最高音と最低音は1回ずつ発音)、アップダウン(最高音と最低音は2回ずつ発音)、トリガー(押さえている鍵全てをリトリガー)がある。トリガーでは音域指定は無効。

また、以下の設定が可能。
・レイヤー設定された音色の場合、2つのレイヤの一方だけにアルペジオをかける
・鍵盤をオフにしてもアルペジオを継続させる
・偶数番目の発音タイミングをずらしてスイングさせる
・1番目~8番目までの任意の発音をオフにする

■その他

●工場出荷時の設定に戻す

まず、本体メモリのライトプロテクトをオフにする。
SHIFT+8を押してから、左端のノブを回して「oFF」を選択する。

次に、SHIFT+7を押してから、設定対象のデータを左端のノブで選択する。
選択できるのは「1Pg」(1 program=1つの音色のみ)、「Prg」(Program=全ての音色)、「GLb」(Global=グローバル設定)のいずれか。
「1Pg」を選択した場合は、左から2番目のノブで対象の音色を選択する。

キャンセルするにはSHIFTを押す。書き込むには7を押す。

◎感想

パラメータ自体は概ねオーソドックスなものだが、音高によって音量調節ができるのがちょっと珍しかった。
これとイコライザを組み合わせて、低音の量感がある音色を作ることができる。
バーチャルシンセは低音部が軽くなりがちな印象だったが、microKORGはこの仕組みでそこらへんうまくかわしている感じ。

あと、プログラムが保存できるのはやっぱり便利。reface CSもMicroBruteもこの機能はないけど、microKORGは複数ティンバーをレイヤーできるので、保存機能を持っておくべきだろう。


音色については以下のサイトにいろいろなサンプルがある。
動画もあり、おすすめ。

The Microkorg Cookbook


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2019/03/09(土)

reface CSを持っているから、microKORGを買うことは無いだろうと思っていたのだが、オークションでふらっと応札したら落札してしまった。付属品無しの8,500円。
ACアダプタは別に購入したが、それでも合計1万円程度で、これならちょっと試してみようかと思える値段だ。

microKORGの発売は2002年。15年以上も売られている超ロングセラーシンセだ。
下記の記事が書かれたのが、もう6年以上も前。未だに現行で売られているというのはすごい。

ASCII.jp:あの会社のシンセサイザーは10年経ってもまだ売れている (1/5)|四本淑三の「ミュージック・ギークス!」

確かに、入手して鳴らしてみたらシンプルで使いやすく、出音はデジタルにしては濃く、アナログとはまた異なる独特のテイストがある。
下のビデオで使われている音色も、まあ普通にパッドなんだけど、microKORGの音の密度感をよく引き出していると思う。
microKORGのあと、8音ポリになったmicroKORG XLが出たが、それでも初代microKORGも売れ続けている。
実は、microKORGの音源エンジンはMS2000のものだが、microKORG XLの音源エンジンはその次の世代の音源エンジンに代わっている。

ASCII.jp:新しいビンテージを目指す──microKORG XL開発者に聞く (1/5)

だけど、新しいものが常に良いとは限らず、多分MS2000にしかないテイストがポイントなのだと思う。
実際、音を聴き比べてみるとXLのほうが「フツー」っぽい音に感じられる。決してそれが悪いわけではないのだが、microKORGの代わりになるかというと、ちょっと違うということなのだろう。

このころの音源エンジンは多分NordLeadの影響を多かれ少なかれ受けていて、それがキャラクターになっているのかもしれない。

また、ちょっと意外だったのは低音に結構重みがあることで、この点だけはreface CSを上回っているかもしれない。
鍵盤ではrefaceに完敗なのだが・・・。
ちなみに低音もMicroBruteには負ける。が、まあキャラクターも大きく違うので単純比較はできない。

さて、届いたmicroKORGはいくつか反応しないキーがあったのだが、これはよくある故障らしく、ネットで調べると修理レポートが沢山ある。

裏蓋を開け、鍵盤の端子基板を外し、導電ゴムの付いたシートを水洗い。
そして、端子基板の端子部分は導通しやすくするためにエンピツの芯をちょっと塗る。
これで問題なく動作するようになった。

ミニ鍵盤は弾きやすいとは言えない出来で、refaceの鍵盤のほうが遥かに出来が良い。
が、まあ時代を考えれば仕方ないだろう。ちなみにmicroKORGの企画は、「マルチエフェクターサイズの筐体にMS2000の音源を納め、ミニ鍵盤を付けたポータブルなシンセサイザー」というアイデアから始まったそうで、ミニ鍵盤ありきだったらしい。

音楽愛+よく切れる刀を持つマルチ・プレイヤーの、洗練された視点―コルグ サウンドデータ開発課 金森与明 | Builders~楽器をつくるプロフェッショナルたち | Rittor Music Magazine Web

ボコーダー用のマイクも欠品していたが、PC用の安いマイクをつないでみたら問題なく使えた。
このボコーダーも、全然期待していなかったが、思っていたよりもかなり良い感じで、うれしい誤算。
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2019/03/03(日)

先日、Dave Smith Instruments TETRAを買った話を書いたが、そういえばこの一年くらい、いろいろ買ったけどまだブログに書いていないものがあったので、この機会にまとめておく。

(1)Arturia Drumbrute
昨年の7月くらいに買った、Arturiaの完全アナログドラムマシン。
新品がちょっと安かったので買った。といっても4万円くらいしたが。
Drumbrute Impactというもうちょっと小型のやつも出ているけど、好みでいうとこっちのほう。
割とおとなしめの音なので、ゴリゴリのダンス系を作りたい場合には向かないと思う。

ちなみに、いろんなドラムマシンの比較動画は以下がお勧め。
これはキックの比較だけど、他のパートの比較も同じ人が動画を出している。

(2)ZOOM MRT-3B
サンプリング音を使った普通のドラムマシン。メルカリで4千円くらいで買った。
音は、それほどハイファイではない。
けど混ぜたら悪くないし、お手軽。

ボタンも少ないけど使いやすいし、大きすぎず小さすぎず操作しやすい。
(3)TAPCO 6303
最近買ったミキサー。これもメルカリで2千円くらい。
Mopho KeysとTETRAの音をミックスするのが主目的。

TAPCOはMACKIEのサブブランドで、品質は確かだ。実際、この製品もノイズレス。
主な違いは電源が内蔵でなくACアダプタなところか。このACアダプタが、スイッチング電源ではなくトランスタイプで、重い。

しにせブランドが贈るルックス&音質に優れたビギナー向けミキサー | ミキサー/コンソール | サウンド&レコーディング・マガジン

6303はモノラル2チャンネルとステレオ2チャンネルで、6チャンネルのミキサーだが、これとは独立にTAPEインとAUXリターンもそれぞれステレオなので、10チャンネルまでミックス可能。
出力もメインのほか、AUXセンドとTAPEアウトとコントロールアウトとヘッドホンアウトと充実している。
このへんはMACKIEのVLZシリーズとほぼ同じ構成だ。ALT3-4は無いが、まあ6chミキサーだしね。そんなに分割してどうする、という。

TAPCOブランドは今はもう展開されていないが、現行品で近いものを探すとMIX8になるだろう。
これもモノラル2チャンネルとステレオ2チャンネルだが、なぜか8チャンネルミキサーという位置づけになっている。

MIX8はイコライザが2バンドではなく3バンドになり、その代わりAUXセンドが1チャネルになりコントロールアウトとヘッドホンアウトの音量調節が一体化してしまっている。また、本体から電源スイッチが省略されている。

ミキサーは1402、1202と買っているので、これで3台になってしまうが、置いてみると、やっぱり手元で音量バランスを調整できるのは便利なので、これはこれでいい買い物だった。


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