iPod shuffle研究所

2019/05/06(月)

前回の続き。

MicroFreakは、キーボードのすぐ上にあるタッチパネルがある。
このタッチパネルはキーボードと同じ作りになっているようで、デザイン的にも黒鍵と一体化している。

このうち、右側の約半分はピッチベンドのためのタッチパネルが占めている。
このちょうど中央部分がピッチベンドのニュートラルになる。

また、このタッチパネルはその左隣の3つのアイコンで機能を選択することができる。
通常は右端のピッチベンドアイコンが選択されているが、スパイス(唐辛子のアイコン)とダイス(サイコロのアイコン)は、それぞれタッチするとそのパラメータの値をピッチベンドパネルで変更することができる。(スパイスとダイスの機能は後述)

その左はアルペジエイター/シーケンサー制御用のパネルだ。
これらのパネルは、モードがアルペジエイターかシーケンサーかで動作が異なる。
モードの切り替えは下の写真で中央上に見える「Arp | Seq」ボタンで行う。
このボタンだけを押せばアルペジエイターモード、Sfhitと一緒に押せばシーケンサーモードになる。ボタンはアルペジエイターモードでは白、シーケンサーモードでは青に点灯する。

また、その右にあるRate/Swingのノブで1音の長さとテンポを指定できる。このノブは押し込むとクリックになり、クリックするごとに長さ指定とテンポ指定が切り替わる。また、Shiftを押しながら回すことによってリズムをスイングさせる指定が行える。
左端はホールドボタン。MicroFreakはホールドペダルを接続することはできないが、このボタンでホールド状態のオンオフを制御できる。アルペジエイターを使うとき重宝する。
また、シーケンサーのステップ入力時は1ステップ進めるボタンになる。このとき、キーを押していなければ休符入力、押していればタイ入力になる。

ホールドボタンの右の4つはアルペジエイターモードの選択。4つのアルペジエイターモードのうちの1つを選択する。
MicroFreakのアルペジエイターはちょっと変わっていて、アップパターンはあるが、よくあるダウンパターンやアップ・ダウンパターンは無い。
4つのうち左端はアップモード。その右はキーを抑えた順に鳴らすオーダーモード。その右はランダムモードだ。


一番右端は「パターンモード」で、ベースの演奏などで重宝する。
ランダムモードでは、押されているキーの中から「常に」ランダムにどれか1つが選ばれるが、パターンモードではキーが押される都度、音がランダムに並んだフレーズが生成され、そのフレーズが繰り返し演奏される。
このとき、押されているキーのうちの最低音は出現確率が2倍になる。

例えば「ドレミ」と押さえたとき、フレーズの長さが8なら
「ドドレドミレドレ」「ドレドレドミドレ」「ドドドドミレミレ」
のように新しいフレーズがキーを押すたびに生成され、キーを離すまでそれが繰り返し演奏される。

フレーズの長さは、シーケンサーのシーケンスの長さと共通になっていて、ユーティリティボタンから「Preset」→「Seq Length」で指定できる。デフォルトは16ステップ、最大は64ステップだ。パターンモードの場合は、Rate指定とペアで、1小節分の長さにする(16ステップなら16分音符と組み合わせる)のが良いだろう。

生成されたフレーズは、「Shift + Seq.A」または「Shift + Seq.B」を押すことによってシーケンサー側のメモリへ転送できる。


シーケンサーモードでは、ボタンの割り当ては以下のようになっている。
1音色あたり、A/B二つのシーケンスを保存できる。REC、PLAY、STEPはあまり説明の必要も無いだろう。

RECだけを押せばステップ入力になり、キーを押して離すか、押しながらSTEPボタンを押せば1ステップ入力される。何もキーを押さなければ休符、キーを離さずにSTEPを押せばタイの入力になる。
ちなみに4音パラフォニックなので、キーを4つまで同時に押すことができる。
また、Rateノブを回すと、ステップを選択することができる。


PLAYボタンを押せばシーケンスが繰り返し再生される。PLAYオフの状態でも、キーを押せばそのキーに移調されてシーケンスが再生される。

PLAY状態でRECボタンを押すと、リアルタイム入力になる。
クリック音は無いので、ゼロからリアルタイム入力するというより、重ね録りで使う感じだ。
STEPボタンを押せば音符の消去もリアルタイムに行える。
シーケンス全体を消去するには、Seq.AまたはSeq.Bを長押し(1秒程度)だ。


リアルタイム入力はモーションシーケンス(MicroFreakでは「モジュレーショントラック」)を録音するのに便利だ。
リアルタイム入力の状態でノブを動かせば、その動きがシーケンサーに記録される。

もちろんステップ入力時にノブを動かして、ステップごとにモーションを記録することもできる。その場合、モーションシーケンスの数値をスムージングするかどうかはユーティリティメニューで指定できる。

モーションシーケンスは1トラック1パラメータで4トラックまで利用できる。
1つのシーケンスは、音程のシーケンス+音程以外のモジュレーションのシーケンス×4で合計5トラックで1セット、そしてシーケンス自体もモジュレーションソースの一種、と整理できる。

モジュレーショントラック単体の消去は、Arp|Seqボタンの右のOct|Modボタンで対象のトラックを選択し、Oct|Modボタンを押したままSTEPボタンを押す。


最後に、音符のゲートタイム、つまり音の長さについて。
(音色によっては、サスティンレベルが0になっていてゲートタイムが影響しない場合もあるので、ここではオルガンのようにキーを押している間、鳴り続ける音色を想定して欲しい。)

アルペジエイターやシーケンサーでのデフォルトのゲートタイムを変更するには、「ユーティリティ」ボタンから「Preset」→「Default Gate Length」で指定できる。範囲は5%~85%で、デフォルトは45%だ。

デフォルトのゲートタイムから変化をつける、いわゆる「ランダムクオンタイズ」のような機能を提供するのが、先にちょっと触れた「スパイス&ダイス」だ。

上の図に示したように、ダイスとスパイスはゲートタイムに対して値を加算する。加算値は正負あるので、マイナスつまりゲートタイムが短くなることもある。

加算値はノートごとにランダムに決まるが、その加算値の範囲はダイスの値で指定することができる。大きく指定すれば絶対値が大きなランダム値になる。

スパイスはシーケンス全体にかかり、ダイスで決めた値×スパイスの値(0.0~1.0)が実際にゲートタイムに加算される値となる。
スパイスの値を0にすれば何も加算されず、100%にすればダイスで得られたランダムな値がまるごと加算される。

なお、この作成したゲートタイム自体はシーケンスに保存することはできない。ライブで使ってくださいということだ。


おまけ。マニュアルのP99にチートシートが載っているので、以下に紹介しておく。
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2019/04/29(月)

「狂気の一粒」という触れ込みのArturiaの「MicroFreak」を買ってみた。
音はともかく、安くて軽いのはポイントが高い。今の定価32000+税でも十分安価だが、そのうち税込3万を切るのではないか。

出音そのものは、少なくともハイファイではない。

重量感のある低音とかは無理めな感じで、そこらへんは値段なりだ。
シンセベースを求めるのなら、MonologueとかMicroBruteを選ぶべきだろう。

また、普通のシンセでできる音が出せない(あるいは、出せてもチープな感じになる)という点で、初心者向きではないと思う。


タッチパネルな鍵盤は、予想されたことだがミスタッチが増える。
ただ、思ったより悪くない。
黒鍵は1ミリほど高くなっているだけだが、意外とこれが効いている。
一通りプリセットを聴いてみてから、音作りを試してみた。

多彩な、というキャッチフレーズのシンセエンジンだが、オシレータ部分はオレンジの4つのノブですべてコントロールできる。
しかも、左端のノブはオシレータの種類選択なので、全てのオシレータは3つのノブだけでパラメータをコントロールすることになる。
ノブの持つ意味はオシレータによって異なるが、まあ動かしていれば感覚的に分かる。
フィルター、エンベロープ、LFOもシンセとしてはおなじみのもので、パラメータも素直だ。
下図の青がフィルター、赤がエンベロープ、緑がLFO。

フィルターはローパス、バンドパス、ハイパスで効きは非常に強い。
エンベロープは、音量に対して適用するかどうかを指定するボタンと、フィルターのカットオフへの適用量を指定するノブがついている。
フィルターもエンベロープも、OLEDで形状が視覚的に確認できるので、直感的に使うことができる。

LFOは最も高い周波数でも1/32拍までで、モジュレーションとしてはそれほど強力ではない。
本当にパラメータを揺らすためだけに使う感じ。
波形は6種類で、サイン波、三角波、ノコギリ波 (上昇タイプ)、パルス波 (矩形波)、ランダム (サンプル&ホールド)、ランダムグライド (スムージングしたランダム) がある。
最後のランダムグライド(またはスルーランダム)というのはちょっと珍しいかもしれない。
ランダムな変化をスムーズに行わせることができる。


上の写真で右上の部分、フィルターの右隣には「サイクリング・エンベロープ」がある。

これはその名の通り、ループするエンベロープ。
MODEボタンで、ワンショット(ENV)、フリーランニング(RUN)、トリガーシンク(LOOP)の3つの動作モードを選べる。
フリーランニングとトリガーシンクがループするエンベロープで、実際にはエンベロープ的な波形を持つ第二のLFOとして使える。
さて、MicroFreakの白眉はパネル左上に配置されているモジュレーションマトリックスだ。

縦軸の5つの信号で横軸の7つのパラメータを変調できる。
7つのパラメータのうち、3つは指定可能になっている。
Assign1~3の上にある丸いものは、見た目がランプのようだが、実はプッシュボタンで、これを押しながら割り当てたいパラメータのノブを回すと、パラメータを指定できる。

ノブはクリック式になっていて、マトリックスの設定は

1)回転してモジュレーションの接続ポイントを選択
2)押し込んで接続ポイントをON
3)回転してモジュレーションの適用量を設定

で操作する。

また、接続解除は

4)2秒以上長押ししてモジュレーションを0に設定

で行う。
MicroFreakのプリセットを聴いてみると、時間的な変化が複雑なものが多い。
この変化はモジュレーションマトリクスを通じて、モジュレーションソース自体を他のパラメータで変調することで産み出されているようだ。

たとえば、サイクリング・エンベロープのパラメータをLFOで変調すれば、LFOで変調したLFOのような結果が得られ、これを使って波形のパラメータを変調すれば複雑に時間変化する波形が得られる。

さらにややこしいことに、サイクリング・エンベロープ自身でサイクリング・エンベロープを変調することも可能だ。
また、一つの信号に対して複数のモジュレーションソースで変調することもできる。この場合は、モジュレーションソースの重ね合わせで変調することになる。


このように、モジュレーションマトリックスは音をぐちゃぐちゃにいじることができるので、逆にプリセットのモジュレーションマトリックスを見れば、そのプリセットのぐちゃぐちゃ度合いをある程度推定することができる。

例えば、これは比較的シンプルな音色(97 Smooth Pd)の例。
一方こちらは、ぐちゃぐちゃの例(98 Language)。
まあ、ぐちゃぐちゃにしたら普通はSFXみたいな音になっちゃって音楽的な用途には使いにくい。
ただ、LFOもサイクリングエンベロープも周波数自体は低いので、高速変調でノイジーな音を作ることはできない。
いきおい、サンプル&ホールドのランダムピコピコの派生形みたいな感じになりやすい。
プリセットには結構そういったSFX系の音が多い。

あと、アルペジエーター/シーケンサーでも時間変化を作ることはできるが、長くなったので次回。



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2019/03/31(日)

レビューを見ると高評価が多く、気になっていたVolca drumを買ってみた。

NAMM 2019: コルグ開発チームが語る、ディープな“DSPリズム・マシン”、「volca drum」のすべて - ICON

本気のモジュラーシンセの世界にハマれるvolca modularと重低音がすごい強力なドラム音源volca drumが間もなく発売 | | 藤本健の "DTMステーション"

Korg Volca Drum review | MusicRadar
More than anything it’s just nice to play with a drum machine that goes beyond aping the same old ’80s drum boxes. For dance music producers, this is a must-try, particularly at this price.
Volcaシリーズを購入するのは2年半ほど前のVolca Kick以来だが、最近Volcaシリーズは旧製品も含めて全般的に値上がり傾向で、Volca drumも新品だとどこの店も16,000円(税込17,280円)になっている。
今回はオークションで2割ほど安く入手した。


届いたので早速いろいろ試してみたが、まず本体のヘッドホン出力では、音量を上げてもこのモジュールのパワフルな低音を出し切れないので、ミキサーにつないで外部のアンプを使用するほうが格段に良い。
本体だけで使うと、この出音を過小評価してしまうだろう。

そして、注目の音源エンジンだが、これは非常に遊び甲斐のある音源だ。
マニュアルには以下のようなブロック図が載っている。
Volca drumは同じ音源が6個搭載されており、その1つ(パート)ずつが2つのレイヤーから成っている。
なので、1レイヤーが音源の単位になるのだが、このマニュアルだとその中身がよく分からないので、書いてみたのが以下の図。
波形は5種類で、チョイスはいかにもドラムマシンぽく、ノイズ系3つと低周波系のSINと汎用のSAW。
それをピッチモジュレーションで変調し、EGで整形する。

EGは、パラメータはアタックとリリースのみ。
ピークが3つあるマルチピークがちょっと珍しい。
実際使ってみると、レートを高速にすればアタックを強調するのに使えるし、低速にすればタタタンとディレイ風に鳴らすこともできる。

波形、モジュレーション、EGの組み合わせは5×3×3で45通りになるが、これはSelectノブ一つで選択する。
ディスプレイを見ると、一見3×3×3のパラメータのように見えるが、実際はノイズ波形の表示(ディスプレイの右上部分)は波形の上に小さく「┌」「─」「┐」が表示されていて、3通りの表示ができるようになっている。
また、出力段にはエフェクタとしてビットクラッシャー、ウェーブフォルダ、オーバードライブがついている。
ちょっと変則的だが、これらのパラメータはシーケンサーのステップ入力モードの時だけ設定が行える。
つまり、ステップ入力モードは同時にエフェクト編集モードでもある、ということだ。

このエフェクト編集モードの時も、対象パラメータ(上記3種のエフェクタおよびPANとゲイン)はSelectノブで選択する。
これらのパラメータはMIDIからCCで変更できるので、パラメータ編集専用のアダプタを開発した人もいるようだ。

I've designed a small USB-powered board to control the "hidden" parameters of the new Volca Drum via MIDI CC : volcas

最終段には「ウェーブガイド・レゾネーター」という目新しいエフェクタが付いている。
このエフェクタは全パートで共有されており、パートごとにセンドレベルを指定できる。

「ウェーブガイド・レゾネーター」は

「String」(弦が振動するようなビヨヨヨンというような反響音が付加される)



「Tube」(管の中で反響するようなウワァーーーンというような反響音が付加される)

を選択でき、以下の3つのパラメータがある。

・BODY 楽器の筐体のようなイメージのパラメータ。反響音のキャラクタが変わる
・DECAY 反響の減衰速度。ディレイのFeedbackと似たようなもの。
・TUNE 反響のピッチなのだが、ディレイのDelay timeと似たような感じ。

「String」と「Tube」の選択は、ちょっと分かりにくいが、FUNC + 鍵11で行う。


ファクトリープリセットのデモをシンセと一緒に鳴らしてみたが、まるで埋もれることなく、強烈な個性を主張してくる。
Volca Beats、Sample、Kickと比べても最強のパーカッション音源かもしれない。



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KORG コルグ / volca drum リズム・マシン【YRK】
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