drumlogueにはUSBホスト機能が付いている。
どういうことかというと、PCに接続して使うようなUSB-MIDI機器をdrumlogueにも接続できるのだ。
MIDI端子ももちろんあるが、最近のMIDI入力機器にはUSBしかついていないものも多い。
そういった機器をdrumlogueへの入力に使うことができる。
例えばdrumlogueのパッドにはベロシティ機能が無いが、KORGのnano padを使えばベロシティ付きの入力が可能になる。
MIDIキーボードを接続すれば、デジタルマルチエンジンのシンセを演奏することもできる。
というわけで試してみたのだが、注意点がある。
●MIDI機器を接続してからdrumlogueの電源を入れる
こうしないと認識されないことが多い。
うまく認識されなかったら、drumlogueの電源を入れなおすと良い。
●グローバル設定のMIDI入力チャネルは「7-2」にする
MIDIデバイスの出力チャネルが1の場合。
後者は特に一見わけがわからないし、マニュアルにも明確な記載がないので、ここで解説しておく。
まず、drumlogueへのMIDI入力には以下の2つのパターンがある。
(1)ドラムキット・モード(と勝手に命名した)
ノート番号ごとに、異なる音が出る。つまり、1音色=1ノート番号(チャネルは共通)
(2)マルチティンバー・モード(と勝手に命名した)
MIDIチャネルごとに、異なる音が出る。つまり、1音色=1 MIDIチャネル
で、まず
(1)ドラムキット・モード
これはGeneral MIDIのドラムキットみたいなもんである。
11の音色があるので、約1オクターブ分に異なる音が割り当てられる。
実際に使われるノート番号は36-55なので、C2~G3ということになる。
割り当ては、調べたところ以下のようになっていた。
C2 Kick
E2 Snare
A2 LT
D3 MT
F#2 CH
A#2 OH
C#2 RS
D#2 CP
E3 SP1
F3 SP2
G3 MULTI
一応、GMのパーカッションマップに近くしてあるようだ。
次に、
(2)マルチティンバー・モード
このモードでは、MULTIエンジンやPCMにMIDIノートで音階をつけることができる。
どのチャネルでどの音色が鳴るかはグローバル設定で変更できる。
この設定が曲者だ。グローバル設定のMIDI ROUTINGのページにある「CH」パラメータは、以下のように変化する。
1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14, 15, 16,
1-12, 2-13, 3-14, 4-15, 5-16, 6-1, 7-2, 8-3, 9-4, 10-5, 11-6, 12-7, 13-8, 14-9, 15-10, 16-11
前半はいい。MIDIは16チャネルだから。で、これらを選ぶと上記(1)のモードになる。
後半はわけがわからない。すぐ分かった人がいたら尊敬するが、これは
「X-Yは、チャネルXからチャネルYまでの連続したチャネルを、各音色に割り当てる」
という意味だ。
たとえば「5-16」は、CH5がKickになる。「14-9」ならCH14がKickだ。
16を超えたら1に戻る。「15-10」ならCH15がKickでCH16がスネア、CH1がLTというわけだ。
冒頭で「●グローバル設定のMIDI入力チャネルは「7-2」にする」と書いたのは、こうすると
CH7 Kick
CH8 Snare
CH9 LT
CH10 MT
CH11 CH
CH12 OH
CH13 RS
CH14 CP
CH15 SP1
CH16 SP2
CH1 MULTI
となって、MULTIエンジンにCH1が割り当てられるので、MULTIエンジンのシンセサイザをMIDIコントローラのMIDI CH1で演奏できるからである。
で、「7-2」ということはこのときCH2にも何かが割り当てられているのだが、drumlogueは11個しか音の種類は無い。
12番目の音は何かというと、音ではなくてFXをコントロールチェンジで制御できるようになっている。
これはマニュアルのMIDIインプリメンテーションをよくよく見ると書かれている。
いや~、わからないでしょこんなの。ちゃんとマニュアルに少しは解説を書いてくれないと。
個人的には、実際の使い方を考えたら、デジタル・マルチエンジンにMIDIチャネル1つ、ドラムキットにMIDIチャネル1つを割り当てるモードがあるほうが良かったんじゃないかと思う。
なおKORGによるMIDI関係の解説動画はこちら。
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