DRCDesignerやRoomCorrectionでは、複数の補正フィルタを一度に生成してくれる。
これらのフィルタは、drcが用意しているテンプレートで生成されている。
生成されたフィルタのどれを使うのが適切だろうか?
これについては、drcに付属しているドキュメント(各ツールの、drcのフォルダの中の「doc」フォルダに入っている)の「4.6.6 How to tune the filters for your audio system」に解説されている。
この和訳が下記のAkimitsuさんのブログにある。
ドキュメントを読んでみる: Akimitsuのオーディオブログ
これによると、各フィルタの補正の強さは
minimal, erb < soft < normal < strong < extreme
の順に強力になっていくらしい。
強力な方が良いのではなく、副作用も出るので、minimal/erbから試すべしとのこと。
私の場合は、minimalからnormalまで一通り試してみたもの、erbが良い感じだったのでこれを使っている。
ちなみにerbというのはEquivalent Rectangular Bandwidthの略らしい。
聴覚心理学や聴覚フィルタで検索すると、いろいろ解説が出てくるが、正直よく分からない。
ホワイトノイズを流してみたときの帯域バランスはそれぞれこんな感じだった。
帯域バランスの見た目をDRCなしの場合と見比べてみると、100HzあたりのふくらみはMinimalでも十分消えている。
また、補正が強くなっても、目だってフラットになっていくというわけでもなさそうだ。
まあいずれにせよ、帯域バランスの目視だけで判断するのは無理がある。
上記のリンクの解説にもあるが、重要なのは測定がちゃんと行えていること、そして実際に聴いて判断することである。
測定が不正確だと、補正が強くなればなるほどおかしなことになっていく。
私の場合、失敗した測定でStrongの補正を加えてみたら、定位がめちゃくちゃな悲惨な状態になった。
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