前回のPC更改の際に余ったパーツが、PC1台分になってしまったので、結局古いケースに収め戻したという話を以前書いた。
これを捨てるかサブPCとして残すか、実はずっと迷っていた。
サブPCというのは使う時は使うが、用途はパーツの検証など、それほど広くはない。
単にOSの違う複数PCが必要なだけであれば、最近は仮想マシンで十分な場合も多い。
物理的な故障でもない限り、サブPCの出番が来ない可能性も高い。
しかも強力なノートPCも買ってしまったので、ますますサブPCの必要性は減っている。
とはいうものの、貧乏性のためか、なかなか思い切って捨てることもできず、せめてケースを省スペースのものに変えてなるべくコンパクトに収めようか…、と思案していたところ、ZALMAN Z3Plusが比較的小型で評判も良いことを知り、価格も安いのでとりあえずこれに入れ替えて、1年間様子を見ることにした。
来年の正月まで使い、やはりあまり必要がなかったら捨てようと思っているが、このケースなら安いので、使い捨ててもあまり惜しくはない。
Z3 Plusの奥行き「430mm」は、普通のATXケースとしては最短に近い。
そのため、後で述べるように若干制限はあるが、これはこのケースの特徴かもしれない。
これより短くするには、HDDを縦に付けるなど、やや特殊な構造になったり、電源ユニットが専用のものになったりする。
電源別売りのATXケースとしては、現時点で最安最短で評価も高い製品、と言える。
ケース自体はごく一般的な構造で、つくりの詳細は以下のリンクを見れば大体分かると思う。
エルミタージュ秋葉原 – ZALMAN「Z3 PLUS」が支持される理由
実際にこのケースに、捨てられないパーツを納めてみた。
パーツの詳細はこちらにあるが、FDDやメモリカードリーダはもう使う気がしないので、以下の5点が対象。
・マザーボード:MSI P45Neo3-FR(ATXマザー)
・CPU:Pentium DualCore E5200(リテールCPUクーラー)
・ビデオカード:玄人指向 RH2600XT-E256G4(PCI Expressカード)
・電源:玄人指向 KRPW-V560W(一般的なATX電源)
・DVDドライブ:LG GSA-4082B(5インチベイ内蔵型)
下の写真は左が旧ケース、右がZ3 Plusだが、幅がだいぶ小さくなり、高さはわずかに高くなっている。
奥行きはかなり小さい。
Z3 Plusのマニュアルは日本語がなく、あまり親切ではないので、気づいた点を書いておく。
自作経験のある人なら大丈夫だと思うが、私も若干間違えて手戻りがあった。
(1)まずマザーボード取り付け用スペーサーを追加する
購入時は、マザーボード取り付けスペースにスペーサーが6個(リア側および中央)しかついていない。
現在、一般的なATXマザーボードはリア、中央、フロントの3列での支持が一番多いと思う。
従って、マザーボードを取り付け始める前に、まずフロント側にスペーサーを3個取り付ける必要がある。
取り付け位置はマニュアルに書かれているが、実際にはリア側と中央のATX用の位置にスペーサーが取り付け済みだった。
(2)電源ユニットはマザーボードより後に取り付ける
このケースは内部空間にあまり余裕がない。
フロントパネル用のケーブルが上部から落ちて来ているのを避けてマザーボードを取り付けるには、電源ユニットがないほうが、スペースが利用できて取り付けしやすい。
(3)マザーボードの取り付けネジを間違えないように
マザーボード取り付け用のネジは、HDDを取り付けるのに使うのと同じタイプで、やや小ぶりだ。
まちがって大きなネジを使わないように注意。
大きなネジは電源ユニットおよび拡張カード取り付け用のものだ。
間違ってマザーボードの取り付けに使うと、外すときにスペーサーのほうが外れてしまって難儀する。
(4)5インチベイの奥行きが小さい
先に書いたようにこのケースは奥行きが小さいのだが、そのために5インチベイの奥行きも小さい。
残念ながら GSA-4082B(奥行185mm)はマザーボードにぶつかってしまい、取り付けられなかった。
これはマザーボード上のパーツ配置にもよるのだが、私の使ったP45Neo3の場合は、5インチベイの真後ろに24ピン電源コネクタが位置しており、ドライブとの干渉が避けられなかった。
(5)ファンコントローラの結線が分かりにくい
このケースのファンは、リア1(4ピン)フロント1(3ピン)トップ2(3ピン×2)の合計4つ。
さらに、ケースにはファンコントローラ(LowとHighの切り替えのみだが)が付いている。
ファンコントローラの出力は2ピン×2(ソケットは3ピン)だ。
4つのファンを稼動させるには、マザーボード上のファンコネクタや電源の4ピンコネクタも利用する必要がある。
また、ファンコントローラでのどのファンを制御するかも考える必要がある。
だが、マニュアルの記載はこれだけ。
好きにしてね! という感じである。
ケース上面から、トップファン2つとファンコントローラの出力2・入力(電源)1の各ケーブルが下りてくる形になるので、もう少し親切に記載したほうが良さそうな気がする。
今回使用したマザーボードは、3ピンのファンコネクタが2つ付いているので、このうち1つをフロントファン用にし、ファンコンはトップの2つのファンに使用することにして、以下のような結線にした。
(6)裏面配線をするには空間が結構狭い
もともとケースの幅が192mmと狭いので、裏面配線用スペースは有るとはいえ、十分ではない。
私は、面倒になって電源の24pinも含め全て表面配線にしてしまった。
もともとエアフローを気にするような構成でもないので、手抜きだ。
裏面配線する場合には、ケーブルが細い電源ユニットを入手したほうが良いかもしれない。
以上。
ちなみに、ケースそのものは軽い割には意外としっかりしていると思った。
板厚は薄くて、ケースにパーツを取り付けているというよりパーツに外装を着せているような感じがしたが、構造で強度をカバーしているのか、気になるような歪み・たわみは出なかった。
もちろんLian Liのケースなどとは比較にもならないが、この値段で、ファンが4個も付いていて、ファンコントロールもできるのだから、あまり贅沢を言えるものでもないとは思う。
コメント
同ケースを安く手に入れたのでサブ機のミニタワーから移植中でしたが、ファンコン廻りのケーブルが意味不明で途方に暮れてたところでした。非常に助かりました。
お役に立ててよかったです。
友人が、このPCケースの外見が大変きにいって これで自作マシンを作成してほしいと頼まれました
私はZ11-plusを所有してるのですがZALMANは癖がありそうだと思い、購入前に色々調べていたらここに辿り着きました
詳しく書かれていて大変参考になりました
本当にありがとう御座います
PCケースの外見は難しいですよね。今だとCoolerMasterのK282が近い外見かもしれません。
勇者カズ坊さんのアドバイスででケースが決まりました 感謝です
冷却性能が良く、かつデザインも良く価格も安いの三拍子のこれがいい!となったわけですが
このケースの幅も奥行きも狭く作業スペースが少ない、光学ドライブ搭載に苦労する、作りがキャシャということでずっと思案。
Z-3Plusは価格コムでは6000円+送料+代引か振り込み手数料合わせると7000円近くに。アマゾンでは8xxx円から(※今日見たら9000円超えててびっくり
販売当初の安さはどこへやら。)
お勧めされたケースを参考に変更提案を決意
構造の良さや利便性、空冷水冷対応の
Thermaltake Core V31になりました
送料無料クレカ支払いで価格が8319円で済みました
ご報告ありがとうございます。なかなかよさそうなケースですね!
Z3Plusは今の価格だと魅力半減ですね。
私は4,527円で買ったのですが、2倍のお金を払う気はしないです。
有難う御座います♪
やはりZ3Plus発売当初は格安だったんですね 流石Zalmanさん
仰る通りです。このサイトを見て値段と性能が合わないと躊躇してました
Z-11Plusの時は自分用に二台購入、友人に自作を頼まれた時に、更にもう一台購入してますから
Z-11Plusの流通後期は破格の値段だったのを覚えてます
自分用の二台目購入時は、店員さんに
店頭用ディスプレイしか在庫が無く、割引もできないです
と言われたのに それでもいいので!
と買ってしまった位ですから(笑)
ま、「"表面配線" 自作PC」でググったらこのブログ
出たので記念コメント。
裏面配線はともかくアクリルケースは「そんなに中身
見たいの?」ですね。
特にMicroATXのケースは「中身見たくない」派に
とっては壊滅に近い状態です。
ここでこんなこと書いても意味ないんですが。
記念コメントありがとうございますw
"表面配線"何気にレアキーワードなんでしょうかね?
アクリルは、確かに別にメリットは感じないですね。
傷つきやすいし。
いまだに保護ビニール付けたままにしています。