このブログでも何度か紹介している、ゲーム用のヘッドマウントディスプレイ「Oculus Rift」。
その新バージョン「Oculus Rift DK2」が届いているので、遅ればせながら感想を書く。
遅ればせながら、というのは、実は製品自体は先月末に届いていたのだが、セットアップするための時間が確保できず、お盆休みのこの時期になってようやく動かしてみたのだ。
HMD本体は、丸っこくなったためか先代よりコンパクトに見える。
しかし実際には、先代では別箱になっていたインタフェースユニットが内蔵になったため、重量はアップしている。
こちらの写真は同梱品。
モーショントラッキングのためのカメラが追加された。
また、このカメラとHMDとの同期を取るためのケーブル、およびカメラとPCを接続するUSBケーブルも追加になっている。
ボール紙の箱の中身はACアダプタと各国用のコンセントのアダプタ、それにHDMI-DVI変換アダプタ。
ACアダプタはオプションで、今回HMDにUSBポートがついたので、そこに機器を接続する場合にはこのACアダプタを電源供給用に用いる。
機器としてのレビューはすでに各所で行われているので、細かい話は省略。
たとえば以下の記事はいろいろ詳しくまとまっている。
Oculus Rift DK2 が届いたので遊んでみた – 凹みTips
セットアップ関連は、懇切丁寧なこちらを参照。
楽しく使う Oculus Rift DK2
私はPCとして冬に購入したゲーミングノートのGTune i310を使った。
i310でも使われている、GeForceのOptimusテクノロジ(要はGeForceのレンダリングエンジンがIntelのオンボードグラフィックスを通じて描画できるようにする仕組み)が、Oculus Rift DK2と相性が悪いと漏れ聞いていたので心配だったが、上記のドキュメントどおりにすると何とか動作した。
現時点の最新のNVidiaのドライバと、Oculus Rift SDK 0.4.1の組み合わせでは、一部のアプリケーション(Configration Utility内のDemo Sceneなど)はDirect HMD accessモードでも動作した。
しかし一般のアプリケーションについてはDirect HMD accessモードだと落ちてしまう場合があり、いまのところExtend Desktop to HMDモードで使っている。
さて待望のアプリケーションだが、以下のブログでいろいろ紹介されている。
Oculus Rift DK2のヤバさがわかるソフト10+1本を一気にレビューしてみた – もぐらゲームス
私がとりあえず試してみたものは以下の4つ。
Tuscany Demo
言わずと知れた公式デモ。
まずはこれで、先代との解像度の違いを確認。
DK2では、庭に敷かれた石などが、平面にテクスチャを貼っただけであることが丸わかり。
Proton Pulse
首でパドルを上下左右に動かすブロック崩し。
当ブログでも以前紹介したことがある。
Proton Pulse:Oculus Riftを使った3D版アルカノイド|iPod shuffle研究所
先代Oculus Riftだと、センサの検出値がだんだん誤差が増えていくことがあったが、DK2になってモーショントラッキングが付いたためか、長時間遊んでも頭の向きは正確に検出されるようになったと思う。
Mikulus DK2
目の前に初音ミクがたたずんで常に見つめあってくれる、ただそれだけのアプリ。
先代Oculus Riftのときに開発されたアプリのDK2版。
だがこれはやばい。
明らかなCG画像なのに、やけに現実感を脳が感じてしまう。
また、DK2になって可能になった、頭部のポジショントラッキングの効果をダイレクトに味わえるアプリでもある。
ポジショントラッキングは、このような至近距離の物体の立体感を味わうには効果が高いようだ。
Cyber Space
DK2ならではというアプリではないが、これは強烈。
最初こそ「ほほ~♪」と喜んで見ていたが、続けて見ていると間違いなく酔う。
覚悟して試すべきアプリ。
というわけでCyber Spaceで酔ってしまったので、とりあえずここまで。
DK2自体の感想としては、順当に解像度が上がり、ポジショントラッキングもできてさらに没入感が上がった。
先代のときのような、新しい体験の衝撃は今回は無いのだが、Version 2としては期待通りの出来だ。
願わくば、ケーブルの取り回しがもう少し楽になると良いのだが。
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