
ASUS Shopで見つけたアウトレットのChromeBoxを買ってみた。
価格は19,800円(税込)+送料540円。
ChromeBoxは、OSにWindowsではなく、Chromeを動かすことだけに特化したLinuxであるChrome OSを搭載する。
いくつかのメーカーから発売されているが、今回購入したのはASUSの「M130U」という製品。
M130Uは、CPUがHaswellシリーズのCeleron(2コア、1.4GHz)でRAMを4GB、SSDを16GB搭載する。
インタフェースはWiFi、GbitEther、Bluetooth、HDMI、アナログ音声入出力、DisplayPort、USB3.0×4ポート、SDカードリーダを持つ。
アウトレット価格だと、2万円以下でマウスとキーボードも付属するので、そこそこのお買い得感はある。
だが、同価格帯でWindows8.1 with Bingを搭載したLIVA MINI PC with Bingもあるので、Windowsが使いたければそちらのほうが良いかもしれない。
しかし、私の関心は「安いWindowsマシン」というハードではなく、「Chrome OS」というソフトにあった。
実際、ハードという面では、ChromeBoxはPCとほぼ同じだ。
レビューなどは以下の記事が詳しい。
ASUS Chromeboxレビュー:日頃Chrome度が高い人ほどお勧めの小型デスクトップPC – Engadget Japanese
【レビュー】Chromebox ASUS M130Uを購入したよ!テレビでネットをするならコレで決まり! | ひとぅブログ
はじめてでも安心して使える瞬速起動ネットトップPC – ASUS Chromebox & ASUS VivoMini UN62 ~ 手のひらサイズのデスクトップPC ~のレビュー | ジグソー
パッケージは想定していたよりも大きく重かった。
キーボード付属ということもあるが、本体も意外としっかりしているし、ACアダプタも重め。
本体の他、電源アダプタ、VESAマウンタ、マウス、キーボード、USB無線アダプタが付属する。
HDMIケーブルは付属しないので、別途入手する必要がある。



さて肝心のChromeOSだが、これは思っていたよりもかなり良くできている。
ブラウザの動作について言えば、普通のPCと較べても遜色無いと言える。
ニッパチの法則というのがある。
「全体の2割の入力が、結果の8割を出す」というものだ。
例えば、販売で言えば、商品ラインナップのうち売れ筋の2割が8割の売り上げを占める。
会社で言えば、社員の2割が成果の8割を叩き出す。
そんな「経験則」だ。
家でPCを使うとき、実は8割の時間はブラウザを使っているのではないか。
だとすれば、ブラウザに特化したPCがあれば、8割の作業はこなせることになる。
逆に言えば、Windowsの機能のうち普段使っているのは2割で、残り8割は無くてもよいということにもなる。
Chrome OSは、機能の8割を削ぎ落として2割の部分に特化することで、管理をシンプルにし、起動を高速化している。
Windows 8.1を搭載したPCはあくまで「PC」だが、同じハードウェアでもChrome OSを搭載したChromeBoxはより「家電」に近いものになったと言える。
実際、Chromeブラウザの使用感は以前購入したAtomベースのWindows8.1タブレットよりも遥かに高い。
にもかかわらず、起動時間は約7秒。
スリープではなくコールドスタートでの時間だ。
ログイン後は即ブラウザが立ち上がる。
YouTubeはHD動画でも再生はスムーズだ。
Flashコンテンツも特に問題なし。
メディアプレイヤーPCとして考えると、LAN上のWindowsファイル共有にアクセスできないのが問題だが、YouTubeやFlashコンテンツ限定なら、むしろ他の専用機より使いやすいかもしれない。
キーボードとマウスという「レガシー」な物理インタフェースであるのが残念と言えば残念だが、Bluetooth対応なので、自分で好みのものを買うという選択肢はある。
最後に、使い始めるときにひっかかったことをまとめておく。
●マウス・キーボード用の無線ドングルは正面のUSBポートに。
ChromeBoxのUSBポートは正面に2つ、背面に2つあるが、無線ドングルを背面に付けたら明らかにマウスの反応が悪くなった。
●ユーザ登録
最初に登録するユーザが、ChromeBoxの「オーナー」として設定される。
オーナー以外のユーザは削除できるが、オーナーは削除できないので注意。
●日本語入力切り替え
標準状態では、全角半角キーを押しても全角・半角の切り替えにならない。
これは、設定メニューの「言語と入力方法」で、「英語」を削除することによって全角半角キーが使えるようになる。
(参考→Chromium OS、半角/全角キーで英語/日本語の切り替えを | 情報環境コミュニケーションズ)
●TV側でドットバイドット設定
私はChromeBoxをリビングのテレビ(東芝REGZA)に接続したが、初期状態では画面の四隅が数ピクセル切れる(オーバースキャン)状態だった。
これはテレビ側の設定で、ドットバイドット表示を指定することで全体を表示できるようになる。
なお、Chrome Boxは基本的に小型PCなので、ストレージを交換することもできるし、Chrome OSではない別のLinuxをインストールすることも可能だ。
小型サーバとして使うという人も居るらしい。
Asus ChromeboxへUbuntuをインストールする 〜総括〜 – 覆水しょぼんに返らず覆水しょぼんに返らず
Hacking an ASUS chromebox
あまりリビングPCとして使わなかったら、こういう使い方へ変更することもありかなと思う。
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