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最近、なんだか楽器関係ばかり購入しているが、こんどはYAMAHAのキーボード「reface CS」を購入してしまった。
reface CSは37鍵のミニ鍵盤にYAMAHAのバーチャルアナログ音源「AN音源」を組み合わせた製品だ。
refaceシリーズには4機種あって、CS以外にFM音源の「DX」、エレピの「CP」、オルガンの「YC」がある。
他社の製品群が基本的に「他のシンセのミニチュア版」であるのに対し、refaceシリーズは「手軽に使える楽器」というコンセプトから入り、それに合わせて鍵盤も音源も操作方法も新しく作り上げている。
柏崎 氏:3人での最初のディスカッションで「もう一度シンセを楽器にしたい」という意見が出ました。
R:その言葉、意味が深いですね。
柏崎 氏:例えば「今シンセが弾きたいな」と思ったとして。シンセを持って来て、ケーブルをつないで、周辺機器をセッティングして、と手間がかかります。演奏を身構えてしまう。だからギターのようにさっと取り出してソファに座って気軽に音を出せるような『身近にあるシンセ』っていうものが作りたかったんです。
山田 氏:シンセは制作機材になってしまって今やスタジオにラックマウントされてしまっているものも多くあります。でもアコギはソファの上にあって、なにげないときにぱっと使える。それが本当の楽器だと思うんです。「制作するぞ!」と使うのではなくて、ゴロ寝しながらポロポロと弾いていて「このフレーズ良いぞ!」という自然な流れ。目的をもたずに音と戯れるというか。
Yamaha reface 開発者インタビュー。『シンセサイザーの楽しみ』ともう一度向き合おう。情熱とこだわりがシンセの歴史を変えて行く! | Rock oN 音楽制作機材の最新ニュース & レビュー
refaceシリーズはYAMAHAの過去の製品群の「復刻」というような言われ方をすることもあるが、実際には「過去、ちゃんと楽器だった製品群」の「楽器らしさ」を復刻することがコンセプトであって、KORGがARP Odyssayについて行った復刻とは異なる。
ベースに「シンセの楽しさを伝えたい」という思いがあるという意味では、むしろKORGのVolcaシリーズに近いものがあるかもしれない。
ただ、Volcaシリーズはどちらかというと音遊びの楽しさに傾斜しているが、refaceシリーズは「弾くこと」をより重視しているようだ。
音源自体は4機種ともYAMAHAのシンセの音源方式で、音色のエディット方法はよく練られている。
しかし、Volcaがアナログシンセとして登場したような、音源方式としての特徴は特に無い。
refaceの大きな特徴は、単体で楽器として完結することだ。
良い音のスピーカーを内蔵し、ヘッドホンすら要らない。
電池で6時間動作するので、ACアダプタも必須ではない。
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そして、鍵盤の弾きやすさが素晴らしい。
CBX-K1XG(写真上)とは全く別物だ。
標準サイズのシンセキーボードを、その弾きやすさを保ったまま、サイズだけ小さくしたものと言える。
山田 中でも鍵盤は、いちばんこだわった部分かもしれません。だから一概に“ミニ鍵盤”と言われたくなくて、“コンパクト鍵盤”と呼んでいます。最初はCBX-K1XGとかで使用していた鍵盤を使おうかという話もあったんですが、せっかくサウンドにこだわったのに、その入り口となる鍵盤の弾き心地が良くなければダメじゃないかと。そこで“しっかり弾けるコンパクトな鍵盤”というコンセプトのもと、ヤマハが今できる最高の技術で開発したのが“HQ Mini”というコンパクト鍵盤なんです。ヤマハの鍵盤ですと、FS鍵盤がとても評価が高いんですが、あの鍵盤の何が評価されているのかを探りながら設計していきました。
ICON » 製品開発ストーリー #11:ヤマハ reface 〜 名機のサウンド・機能・デザインをコンパクト筐体に凝縮した、まったく新しい電子楽器が誕生! 〜
そんなrefaceシリーズの中で、今回購入した「CS」は実は一見、地味な存在だ。
カラーリングもモノトーンだし、ディスプレイも音色メモリーも無い。
だが、そこが良い。
長くなったので、次の記事へ続く。
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