新年最初の買い物はシンセサイザー。
オークションで購入したDave Smith Instruments「Mopho Keyboard」。
これはモノラルのアナログシンセサイザーで、発売は2010年。
もちろんもう生産終了だ。
RA Reviews: DSI Mopho Keyboard (Tech)
「キーボード付き」「アナログシンセ」を買うのは初めてだ。
キーボードは場所を取るので購入には慎重になってしまうが、reface CSを使って、やはりオールインワンで持ち運べて楽器として使えるのはいいなあと思うようになった。
一方、DSIのシンセは以前から欲しいと思っていた。
DSIの製品の中で最も安価なのは、音源モジュール版のMophoだ。
しかし、これはツマミが少なすぎ、音色の編集がやりにくそうなのが気になって入手しなかった。
その点、Mopho Keyboardは音源部分はほぼ同じだが、十分なツマミが用意されている。
サイズは、幅が19インチラックサイズ。
キーボードは32鍵。25鍵に比べるとだいぶ使いやすい。
重量は4.5Kgで、家の中で持ち運ぶには不自由しない。
Mophoシリーズは、音源モジュールとしてはモノラルのMopho、4音ポリのTetra、キーボード付きでは今回購入したMopho Keyboardと、44鍵でブラック筐体のMopho SE、4音ポリのMopho X4がある。
他に現行製品でキーボード付きの持ち運べるアナログシンセというと、ArturiaのMinibrute、MicrobruteやKORGのMinilogue、Monologueなどがあるが、シンセの出音の部分でいまひとつ惹かれるものがなかった。
やはりアナログシンセに求めるものは「デジタルにない」低音。
それと、「ノイズジェネレーター」がほしい。
歪み系の音汚しではなく、ノイズ成分を音に載せたい。
VCO波形としてノイズを選択するのではなく、VCOとは別にノイズをミックスさせたい。
Mophoの音源は、低音もノイズジェネレータもバッチリだ。
オシレータは2VCOでそれぞれサブオシレータが付く。
フィルタはローパスのみで、2Pole/4Pole切り替え。
LFOが4つ、エンベロープが3つあり、LFOおよびエンベロープ3は制御する対象を選択可能。
エンベロープ1はフィルタ、エンベロープ2はVCA専用。
出力を入力にフィードバックできるので、厚くしたり歪ませたりできる。
他にアルペジエイターと16Step×4のシーケンサーが内蔵されている。
「DAVE SMITH INSTRUMENTS Mopho X4」製品レビュー:Prophet系サウンドとモジュレーション機能が魅力のアナログ・シンセ | サウンド&レコーディング・マガジン
音色の編集は本体でもできるが、フリーのエディター(PC/Mac用)がSoundTowerから公開されている。
音色の編集についてはこちらのレビューがちょっと詳しい。
Dave Smith Instruments Mopho Keyboard | KeyboardMag
また、個人で配布しているらしいフリーソフトもある。
このソフトは、パッチのライブラリアンとしても使えるし、Prophet’08のパッチをMophoに移植したらしきものなど、パッチデータが沢山付いてくるので結構お勧めだ。
DSI Mopho editor 1.03 (free)(2009.06.23.)
下のビデオはディレイがかけられているが、エフェクタを通さなくても十分に広がりがあるジューシーな音だ。
こちらのビデオは音源の特徴を短時間で要領よく解説している。
以下の記事は英語のレビューだが、最後のほうにサンプルがいくつかある。
Dave Smith Mopho Keyboard review | MusicRadar
公式のサンプルはこちら。
Dave Smith Instruments / Mopho Keyboard / Fukusan Kigyo
そのほかのレビュー。
It was hard to write this review because we wanted to keep playing and playing, a testament to the Mopho’s playability and musicality. While the presets are great, much of the fun is creating new sounds, which was simple and fun.
MusicPlayers.com: Reviews > Keyboard > Dave Smith Instruments Mopho Keyboard
Dave Smith Instruments Mopho Keyboard Synth | Guitar Center
Sonic LAB: Dave Smith Mopho Keyboard
こちらは音源モジュールMophoのレビューだが、音に関しては基本的に共通だ。
Dave Smith Instruments Mopho |
落札価格は4万円ちょっとだった。
普通に中古を店頭で探すと6万くらいになってしまうので、かなりお得に入手できたと思う。
Tetraを追加すれば5音ポリになるが、ポリフォニックといってもPad系やストリングスはNord Rack2が十分気に入っているし、reface CSも十分使える音なので、あえて入手すべきかというと迷うところだ。
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