
久しぶりにコミック大人買い。といっても4冊だけど。
「花もて語れ」は「朗読」という珍しいテーマを扱った作品。
文学作品の朗読、なのだが漫画だから音は出ない。
しかし、朗読される作品の文章そのもの、それを朗読する読み手、
朗読によって実現される、文学作品の映像化、その映像そのもの、
同時に聴衆としてその映像を「観ている」人々を重層的に描くことで、
見事に朗読という行為を視覚化することに成功している。

そして、ここで扱われている作品は宮沢賢治、芥川龍之介などの
正真正銘第一級の文学作品。
作品そのものの素晴らしい解説ともなっている。
もちろん、コミックとして主人公の成長物語も楽しめる。
例えると、文学版「のだめカンタービレ」という感じだろうか。
たいへんにおすすめの作品だ。
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