
前回の記事で、PC-8FIAへの移行は一通り完了したが、その後、内蔵カードリーダーも取り付けた。
今回の移行にあたって、これまで使っていたカードリーダーは使わないことにした。
一方で、マザーボードのUSB3.0用19ピンコネクタはケース付属のI/Oポートには繋がらないと思っていた。
実はそのため、マザーボード直結のUSB3.0対応カードリーダーを購入してしまったのだ。
以前使っていたFA-405Fは、カードリーダーの他にAudioとIEEE1394とUSB2.0のポートを装備していたが、PC-8FIAのトップパネルには、既にHD AudioとUSB3.0×2とeSATAの端子が装備されている。
これだけあれば、後はカードリーダーがあれば十分だ。

現時点では、19ピンのコネクタに対応した内蔵カードリーダーはまだ種類も少なく、価格も3,000円前後とやや高価だ。
現在購入できる機種は、
・アイネックス AK-ICR-14
・skydigital SKY-TFe30(BK)
・SilverStone SST-FP37
の3機種がある。
ネットでの評判を調べると、安定性の面ではAK-ICR-14の評価が高いようだ。
SST-FP37はCFカードの端子が曲がりやすいとか、CF type IIとmicroSDXCには非対応とか、もっとまずいことにファームウェアが不安定とか、いろいろ微妙な感じだ。
ただ、SST-FP37のみがベゼルをシルバーにすることができ、PC-8FIAに内蔵するには見た目はベストマッチだ。
AK-ICR-14は黒または白、SKY-TFe30(BK)は黒のみ。
また、SKY-TFe30(BK)はeSATA端子がついているが、これはケースに付属しているので不要。
となると、AK-ICR-14の白が無難な線かなあ…と思いながら、金曜日に秋葉原を見て回っていたところ、SST-FP37が九十九電機で1,980円で販売されているのを発見してしまった。
USB2.0カードリーダー並みの価格なので、失敗してもまあいいかということで、購入した。
P8Z68-VにはUSB3.0のピンヘッダは一つだけなので、カードリーダーとPC8-FIAのトップパネルの両方をUSB3.0にすることはできない。
しかし、PC8-FIAにはUSB2.0への変換アダプタが付属している。
いろいろ考えて、結局
・PC8-FIAのトップパネル→USB2.0
・SST-FP37→USB3.0
という接続にすることにした。
現状、手持ちのUSB3.0デバイスはUSBメモリくらいしかないので、実はUSB3.0のポートはそれほど必要とはしていない。
一方、カードリーダーがUSB3.0になれば、使用頻度も高いし速度面の恩恵はありそうだ。
将来的にトップパネル側もUSB3.0にしたくなれば、PCI Expressに挿すタイプのUSB3.0カードを購入すれば良いだろう。
購入してきたSST-FP37には黒ベゼルがついていたので、付属のシルバーベゼルに交換。
PC8-FIAへの取り付けは、さすがにツールレスというわけにはいかなかった。
5インチベイの最下段は3.5インチのマウントアダプタが付属している。
このアダプタは5インチベイにネジ止めされており、最下段以外に取り付けることはできなさそうだ。
ベイのカバーも、最下段だけはネジ止め式となっている。
ただ、ネジを外せば作業自体は簡単だ。
意外と困ったのは、PC-8FIA付属のUSB3.0→USB2.0の変換ケーブルが、PC-8FIAの19ピンケーブルに挿しにくかったこと。
ピンの太さが太すぎるような気がする。
PC-8FIAで唯一、問題と感じたところだ。
さて、接続したSST-FP37だが、見事にトラブルに見舞われた。
初回起動時に、ドライバが自動的にインストールされたものの、PCがハングアップ。
その後も、再起動してもPCにログインできない状態に。
SST-FP37を取り外せば問題なく起動する。
これはおそらくネットにも情報があったとおりファームウェアが古いのだろうと思い、ファームウェアの最新版をダウンロードする。
メーカーのQ&Aにあるように、このカードリーダーはハードウェアに2つのバージョンがあり、それぞれに対応するファームウェアをダウンロードする必要がある。
私のものはシリアルナンバーがAL12190484、ハードウェアはv1.3となるので、DP04をダウンロードした。
ところが、そもそもアップデートの方法が謎だ。
このファームウェア更新ツールは、Windows上から起動するようになっている。
しかしそもそも、この製品を接続しているとWindowsが起動しないし、うまく起動できてもWindowsから認識されていないので、更新ツールからも認識できない。
これではアップデートのしようがない。
結局、PC-8FIA付属の変換ケーブルを使って、SST-FP37をマザーボードのUSB2.0ポートに接続し、その後ファームウェアを更新することで事なきを得た。
こんなことは普通の人には絶対無理なので、この一点だけをとっても、この製品は全くお勧めできない。
ちなみに更新前のファームウェアのバージョンはDP03だった。
なお、アップデート後は一応正常に動いており、パフォーマンスも良い。
8GBのSANDISK Extreme Class10で、SST-FP37の内蔵カードリーダーと普通のUSB2.0外付けカードリーダーでベンチマークを取ってみたが、シーケンシャルリードではUSB2.0の倍以上の読み取り速度が出ている。
実際、読み取りだけなら数百MBでもあまりストレスにはならない。
SDカードで録画するビデオには良いと思う。
なお、microSDXCについてはUSB2.0並みのスピードしか出ないという記述もネット上では見かける。
手元に高速なmicroSDXCカードが無いので試せないが、ハードウェアのバージョンで違ってくる可能性もあるので、そのうち試してみたい。

SST-FP37

USB2.0 外付けカードリーダー
ただ、動作の不安定さは若干あり、CRCエラーが出るメモリーカードを挿したらハングアップしてしまった。
USB外付けのカードリーダーでは、「CRCエラーです」と表示されるのだが…。
もちろん、原因がカードリーダーではなくWindowsのドライバソフトである可能性もあるが、心配なので近所のPCデポで500円で特売していたUSB2.0のカードリーダー(エレコムMR-A39HWH)も一応買っておいた。
(2015.8.11追記)
現在はドライバとして、「Genesys Logic USB 3.0 Card Reader」ドライバが使えるようになり、より安定している。
これはおそらくコントローラチップのベンダが開発したドライバだと思われる。
ドライブアイコンもSDカードを挿入したときだけ追加され、カードを取り外せば消えるようになって、より快適になった.
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