PCオーディオ向けアンプ選び(3)

ヨーロッパにはオーディオのメーカーがいろいろあるようだ。
スピーカーを作っているメーカーは普通の人でも結構知っているが、アンプとなるとオーディオ好きな人でないとあまり知らないだろう。
たとえばPIEGA TS3をヨドバシカメラの店頭で試聴したときは、CDプレーヤーとアンプはCREEKのEVO CD PLAYERとEVO INTEGRATED AMPLIFIERが繋がっていた。
他には、ケンブリッジオーディオとかオーラデザインとか。
日本のメーカーでも、ローテルはヨーロッパで評価が高いし、C.E.Cも技術が高く評価されているが、普通の人は聞いたこともないのではないだろうか。
ヨーロッパのオーディオ製品はデザインが洒落ていて、インテリアとしては悪くない感じだ。
小型の製品を出しているところも少しはある。
オーストリアのメーカー、Pro-JectのStereo Boxは幅、奥行きとも103mm、高さ36mmと非常に小さい。

PRO-JECT AUDIO STEREOBOX S

PRO-JECT AUDIO STEREOBOX S
価格:58,400円(税込、送料込)

チューナー内蔵型のReceiver Boxというのも出している。

イタリアのcarot oneのGILDOROはニンジン色の筐体が目を引く。
幅57mm、奥行き100mm、高さ60mmの超小型。

国籍不明(中国系かも)だがFireStoneのBIGJOE III、これはDAC内蔵。
幅80mm、奥行き110mm、高さ50mmとこれも小さい。

国内でも、ちょっと変わったデザインの製品を出しているメーカーがある。
ムジカのint30とIBUKIは、羊羹のような独特の形だ。

int30は幅82mm、奥行き260mm、高さ60mm。
IBUKIは幅86mm、奥行き262mm、高さ75mm。
int30シリーズは、20Wのint30、30Wのint30s、USB-DAC内蔵のpow30usbなどがある。
IBUKIにもUSB-DAC内蔵のIBUKI-digitalがある。
int30はヨドバシカメラ秋葉原店ではショーウインドウに入って展示されていたが、どんな音が出るのかは不明だ。
さらに、ハーフラックサイズのint60というアンプもあるが、ちょっと高価で手が出ない。
国内メーカーでは、PURE SPEEDがSP192DTというデジタルアンプを出している。
サイズは幅111.2mm、奥行き120mm、高さ43.6mmとほぼCDジャケットサイズ。
音質は不明。

あと、ついでにだが小さいということで言えば、FOSTEXが出している5,000円のアンプ「AP05」なんていうのもある。

これは同社のスピーカーキット「かんすぴ」と組み合わせることを想定したもので、今回は検討対象外だが、中国・台湾製の安価なデジタルアンプと似たようなものかもしれない。
いかにもお金をかけていない感じのデザインだし、音質は不明だが、日本のメーカーということで、品質やサポートは良いのではないだろうか。
という感じで、5万円前後でちょっとマイナーなメーカーで冒険すると、小型で洒落たデザインで音も良い(かもしれない)製品も手に入りそうだ。
ただ、問題はこれらはマイナーすぎてなかなか試聴できないというところ。
秋葉原でさえ、試聴できるような店を探すのは大変だ。
これらの製品がマイナーになってしまうのは、前回も書いたように、オーディオコンポの標準サイズが横430mm程度というのが大きいのだろう。
あえてここから外れてみても、かえって売りにくいということもあると思う。
小さくしても安く見えてしまう上に売りにくいということになれば、箱だけでも大きくしておこうということになるのかもしれない。
といって、小さなサイズにできるものを箱だけ大きくすると、中身がスカスカであることがたまにバレたりする。
価格と中身と音色はそれぞれ不等号。 : 「Bow言Blog」 Rifled life!
あえて小型の製品にするなら、安っぽく見られないようにデザインにお金をかける必要がある。
一方で、最初から小型のアンプを作ろうとすると、電源のトロイダルトランスのサイズが問題になる。
また、小さな箱に詰め込みすぎると信号同士が干渉したり、大出力の場合は発熱の問題が出る可能性も考えると、意外と技術的なハードルは高いのかもしれない。
小型のアンプを作ろうとしたら、高効率のデジタルアンプにするか、出力を絞るというところに落ち着くのだろう。
さて、5万円前後ということであれば、真空管アンプというのもある。
個人的には多分買わないと思うが、ヨーロッパのお洒落デザインとはまた違った意味でインテリア性がある。
そういう意味では、小型の製品もそれなりに売りやすいのではないか。
価格面では、最近は中国製の真空管アンプが増えてきているようだ。
というわけで次回は真空管アンプを紹介の予定。

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