真空管アンプが普通に使われていたのは昭和40年代くらいまでだと思うが、今でもオーディオ機器の中では一定の地位を占めているようだ。
真空管アンプは「暖かい音がする」と言われるが、それはヒーターで加熱するという真空管のイメージがそう思わせるだけではなく、真空管の電子部品としての特性から来るものだそうだ。
真空管アンプ 音質テスト Luxman CL-38u MQ-88u、Triode TRV-A300SER、EAR V12、EAR 834、MANLEY Stingray
真空管アンプの歪み(高調波歪み)は、偶数次が大きく奇数次が小さいので増幅された音は「まろやか」に感じられます。トランジスターアンプは偶数次よりも奇数次の歪みが多くなりやすく、真空管方式に比べると音が硬くざらついて感じられることがあります。ただし、どちらの方式でも歪みが少なくなれば再生される音は生音のバランスに近づき、方式の違いによる音の差もどんどん小さくなり、突き詰めると差が分からなくなります。
よく「真空管の音はまろやかであたたかみのある音」などと漠然とした表現をされることが多く、これは真空管の外観や温度からのイメージなのではないかと思いますが、じつは理論的に説明ができるのです。
それは真空管の特性カーブが二次関数であることが最も大きな要因なのです。
(中略)二次関数の特性に音声を入力すると「2次高調波」と呼ばれる歪を発生するのです。2次高調波は原音の2倍の周波数で、音楽的にはオクターブ上の音「倍音」成分にあたります。倍音は楽器の音にも豊富に含まれる成分で、音に深みやツヤを与えます。
真空管アンプは音質以外にも、そのレトロな外見から、インテリアとしての側面もあるだろう。
また、昔の真空管アンプは大きなトランスがセットだったのだが、現代の真空管アンプは結構小型だ。
このあたりは技術の進歩かもしれない。
自分としては、真空管アンプの音質は今回買ったスピーカー「PIEGA TS3」とはあまり音の傾向も外見のイメージも、相性は良く無いのではないかという気がするし、好んで聴くエレクトロ系の音楽とも合わないと思うので、多分購入しないだろう。
だが、手頃な価格帯のアンプを調べていたら、真空管アンプも意外といろいろ見つかったので、気になった製品をちょっとまとめておこうと思う。
TRIODEは割とメジャーらしく、中でもRUBYは定価63,000円と比較的手頃な価格だ。
サイズは幅188mm、奥行き175mm、高さ130mm。
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miniwatt N3は香港のメーカーの製品で、定価は378ドル。
サイズは幅、奥行き、高さとも130mmと、結構小型だ。
テクソルのMINI AMP TEC-AMP10は、8Ω2.5Wと小出力ではあるが、
幅132mm、奥行き100mm、高さ96mmとさらに小型だ。
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なお、中国製のノーブランド?そっくりさんは1万円以下で買えるようだ。
インテリアの側面だけ考えるなら、こういうのもアリかもしれない。
アンプ > 真空管ア
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前回紹介したイタリアのCarot Oneも真空管アンプを出している。
これは、プリアンプ部が真空管でパワーアンプ部はデジタルアンプというハイブリッド。
サイズは幅67mm、奥行き100mm、高さ115mm。
これもインテリア的な側面が強いかな。
同様のハイブリッドアンプで、USB-DACを内蔵したものもある。
サイズは幅200mm、奥行き135mm、高さ95mm。
Huntkeyのこの製品も同様だが、デザインはこちらのほうがレトロな雰囲気。
こちらは幅138mm、奥行き238mm、高さ148mm。
もうちょっと音質を重視するなら、ヤーキン(YAQIN)の製品なんか良さそうな感じがする。
これは定価50,400円のプリメインアンプ。
幅310mm、奥行き460mm、高さ175mmと標準コンポサイズよりは小さいが、奥行きがかなりある。
重量も18Kgと立派なものだ。
これはバッファーアンプというもので、ラインレベルの信号の経路にこれを挟むと、冒頭に書いたような真空管の味わいが得られるらしい。
1万円ちょっとの値段なので、買ってみてもよいかも?と思った。
インテリアとして考えると、真空管にホコリがたかっては台無しなのだが、それを避けられるデザインの製品もある。
バトラーという米国のメーカーの製品で、真空管は箱の中に入っていて、覗けるように窓が開いている。
サイズは幅200mm、奥行き260mm、高さ168mm。
それほど大きくは無いが、重量は7Kgと、良い音しそうな重さになっている。
カインの製品も、同様に覗き窓付きの箱形。
サイズは幅130mm、奥行き300mm、高さ230mm。
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あと、真空管アンプで
独特なのは「自作」「組み立てキット」という分野が確立しているところだ。
団塊世代あたりは、少年時代に真空管アンプを自作した人も多いのだろう。
大人の科学やエレキットなど、さまざまなキットが出ている。
という感じで、真空管アンプ、高級品で年配の人しか興味を示さない、というイメージとはちょっと違う世界があるようだ。
秋葉原のヨドバシカメラに行くと、真空管アンプはそれだけで1コーナー作っている状態なので、世界的にもそれなりにファンが居るのだろう。
自分としては、上でも書いたが、買うならプリメインアンプとは別に、ヤーキンのバッファーアンプかな…。
というわけで、次回は、取り上げるかどうしようか迷ったのだが、少しだけデジタルアンプの話を書こうかと思う。
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