先日、中華デジタルアンプの話を書いた。
PCオーディオ向けアンプ選び(5)|iPod shuffle研究所
いろいろネット上のレビューを眺めると、安くて高音質という評判なので、一度じっくり聴いてみたいという興味はあった。
そして結局、百読は一聴に如かず、というわけで、先月、秋葉原の千石電商で、MUSE社のM20 EX2というのを買ってみた。
電源アダプタ付属で3720円だった。
選択理由は低機能、低価格。
上の記事でも書いたように、どうせ買うならアンプ機能だけ、それもブームの発端になったTA2020を搭載しているものがよかった。
千石電商ではTOPPING社の製品も扱っているが、値段が高く、MUSEの倍。
音質ではS.M.S.Lも定評があるようだが、こちらは扱い無し。
MUSEも地雷という評価はなさそうなので、MUSEにしておいた。
色はブラックとゴールドの在庫があったが、ここはやはりいかにも偽物ロレックスのような輝きのほうが、いっそ中華っぽいだろう…とゴールドを選択。
梱包は段ボール箱に緩衝材と本体とACアダプタを詰めただけの、簡素なものだった。
箱には会社のドメイン名(www.muse-audio.com)が書かれていたが、ドメインは残っているものの、まともなページは出てこない。
会社が存続しているのかどうかも謎である。
実際に手に取ってみると、プッシュ式の電源ボタンはガタがあるし、いかにも安そうな製品ではある。
スピーカー端子は小さくて、太いケーブルを使うのは無理そうだ。
まあ、このあたりに品質を求めるならば、それなりに値段は高くなる。
私としては、とりあえず動作すれば問題ない。
数日電源を入れっぱなしにして、一応エージングをした後、ONKYO D-502AとPIEGA TS3で音を確認してみた。
D-502Aとの組み合わせは悪く無かった。
だいぶくたびれたスピーカーだが、意外にもM20は低音から中音までは結構元気に鳴らしてくれる。
高音は、もともとこのスピーカーはもう弱っている感じなので、ちょっと判断しかねるが…。
TS3との組み合わせでは、全く駄目というわけではないものの、音量を上げても下げてもやや平板な音のように感じた。
TS3の解像度の高さとデジアンは相性が良いのではないかと思ったが、結果的には期待はずれ。
別のアンプで、TS3では良かったがD-502Aでは今ひとつというパターンもあったので、相性もあるかもしれない。
ちなみにD-502Aはインピーダンス6Ω、効率は90dB。
TS3はインピーダンス4Ωで87dBで、効率は悪いというほどではないと思う。
総合的な感想としては、「BGM用であれば全く問題ないレベル」だと思った。
オーディオにうるさくない人なら、文句はつけないだろう。
ただ、音楽でくつろぎたいという場合には、TS3との組み合わせは不満が残る。
価格を考えると、ここまで鳴らせるのは立派だが、TS3用にはやはり少し物足りない。
といっても、アンプという機能に限って言えば、中華デジアンにお金をかけても、すごく良くなるという感じもあまりしない。
コストパフォーマンスの一番美味しい部分は、4,000円弱のこのアンプで既に消費しきれているような気がするのだ。
そういう意味で、先日も「1万円以上出すようなものでもないなあ」という感想を書いた。
まあいずれにせよ、中華デジアンは、音質は別にしても、作りにはやや不安も感じるので、自分のPCオーディオ環境の中ではメインにはしないと思う。
で、実はもう、本命のアンプは発注したのだが、まだ手元に届いていない。
しかも試聴せずに購入を決めてしまった。
はたして吉と出るか凶と出るか…。
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