RolandのVolca、みたいなAIRA CompactシリーズのS-1を購入した。先日Soundhouseでポイント10%になっていたので買ってしまった。(今はポイント1%になってしまっているようだ。)18700円だったので、ポイント分を引けば17000円以下。安い。
AIRA Compactシリーズはこれまでに4種発売されていて、すべてバーチャルアナログだ。最後発のS-1はRolandのアナログシンセSH-101をモデリングしたものがベースとなっている。
オシレータ部は1VCO(Saw/矩形ミックス可)+サブオシレータ+ノイズという構成になっている。これにLPF、ADSRタイプのエンベロープ、LFOが1つというのが基本構成。
ただし、SH-101はモノシンセだったがS-1は4音ポリになっている。4音ポリなので、ユニゾンモードでベースやリードを作ればなかなか厚い音が出る。さらにディレイ、コーラス、リバーブが付く。このあたりは同社のRoland Boutique SH-01Aと同様の仕様となっているようだ。

そして「Rolandの楽屋にて」というRolandのメルマガで紹介されていたのを見て、気になっていたのだが、S-1ではちょっと遊び心のある?新機能が搭載されている。「OSC Draw」や「OSC Chop」は、鋸波や矩形波だけでなく新たな波形をデザインすることができる。「ライザー」というノイズチャネルにかける独特のモジュレーションも面白い。
(それにしても、Rolandの中の人もWindowsでSoundcard Oscilloscopeを使ってるんだね・・・)
S-1はフットプリントはKORGのVolcaシリーズとはほぼ同じだが、乾電池ではなくリチウム電池を内蔵している。このため薄く軽くなっており、持ち運びという意味ではVolcaシリーズよりも優っている。
そしてUSB TypeCポートがあり、PCと接続すればMIDIデバイス/オーディオ入出力デバイスとして認識される。つまりS-1の音をダイレクトにPCに取り込んだり、PCからの音をS-1側で再生することができ、DAWと組み合わせて簡単に多重録音が可能だ。
コントロールパネルからS-1の録音デバイスに「このデバイスを聴く」をONにすればS-1の音がPCのスピーカーに出力されるので、USB-Cで給電しながらPCのスピーカーを出力にして無限に遊べる。
つまり、S-1は、コンパクトでポータブルながら機能的にはバーチャルアナログシンセとしてほぼフルスペック(4音ポリ/64ステップシーケンサー/モーションレコード/コーラス、ディレイ、リバーブ/PCインタフェース)なのだ。
しばらくいじってみたが、ほぼ期待通りの内容で満足度は高い。この価格帯では現状トップクラスのコスパの良さであることは間違いない。Volcaシリーズで対抗機となるのは、DX7のコンパクト版とも言えるVolca FM2だろうか。こちらは6音ポリ/コーラス&リバーブ搭載だ。
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