ユーロラック・モジュラーシンセという世界がある。これはオシレータやフィルタなど、シンセサイザを購入するパーツを「モジュール」として個別に購入し、配線して自分だけのシンセを作るというものだ。ただでさえお金がかかりそうだが、ポリフォニックにするには同じモジュールを複数買わなければならないので、さらに高くつきそうだ。なので、自分は手を出していない。
そのユーロラックの世界をソフトウェアでエミュレートした、VCV Rackというソフトウェアがある。無料版もあり、様々なモジュールを結線して出てくる音を楽しむというモジュラーシンセの雰囲気は味わえるので、ときどき動かしている。
簡単に使い方を紹介しておく。
Windows版をダウンロードしてインストールすると、デモパッチのウインドウが立ち上がる。このデモは複数のモジュールが配置・配線済みとなっている。だが、このままでは音は出ない。
VCV RackはMIDIキーボードを接続せずとも、とりあえずキーボードをMIDI入力の代わりに使うことができるし、音はWindowsのオーディオデバイスから出すことができるが、それにはまず入力デバイスと出力デバイスを選択しなければならない。
入力デバイスの選択は、「MIDI・CV」モジュールでグレーアウトされている[NO DEVICE]という部分をクリックし、使いたい入力デバイスを選択する。
同じく出力デバイスは、「AUDIO」モジュールでグレーアウトされている[NO DEVICE]という部分をクリックし、使いたい音声デバイスを選択する。
これで、キーをたたけば音が出るようになったはず。
モジュールの無い場所を右クリックすると、新しいモジュールが追加できる。インストールした状態でも既にいくつかのモジュールが用意されているが、ユーザ登録(無料)してLibrary→Browse VCV Libraryメニューでライブラリを見ると本当にたくさんのモジュールがあり、その中から目的に合うものを選んで追加することができる。
音声入力を使うこともできるし、Windowsに接続できればさまざまなMIDI入力デバイスを使うことができるので、音楽を作るというより「音作り」をいろいろ実験したいのであれば、VCV Rackは結構お薦めだ。
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