PioneerとDSIがコラボしたアナログシンセ「TORAIZ AS-1」発表

今、米国で毎年恒例の楽器ショー「NAMM 2017」が開催されているが、そこでパイオニアからDJ機器としてアナログシンセが発表された。
シンセのエンジンにはDave Smith Instrumentsが協力したそうだ。
価格は55,000円+税で、3月下旬発売予定。
音楽プロデューサー向けモノフォニック・アナログ・シンセサイザー TORAIZ AS-1 を3月下旬に発売 – News – Pioneer DJ お知らせ
このシンセエンジンだが、オシレータとフィルタ、それに2系統のエフェクタはProphet-6のものを使っているそうだ。

Prophet-6は、オシレータはDCOではなくVCOだし、エフェクタもディストーションだけはアナログのものが搭載されている。
フィルターはローパスとハイパスを搭載。
また、Prophet-6の特徴でありProphet-5譲りの機能である「ポリモジュレーション」もそのまま搭載されている。
これは、モジュレーションのソースとして、フィルターのエンベロープおよびOSC2の音量、モジュレーションの適用先としてOSC1の周波数/波形/PWM/ローパスフィルター/ハイパスフィルターから選択できるというもの。
下のビデオで効果がわかる。(9:54から)

これらがそのまま継承されているということは、AS-1はほぼ「モノラル版Prophet-6」だと言っていいだろう。
価格的にも、6音ポリのProphet-6の、ほぼ6分の1の価格だ。
同じアナログモノラルシンセであるKORG MonologueやArturia Minibrute/Microbruteと比較すると、サウンド面とコンパクトさでは優位に立てると思う。

一方、音色のエディットや演奏面では大きく劣る。
タッチ式の鍵盤とリボンコントローラが搭載されていて、一応単体でアナログモノラルシンセサイザーとして使える。
しかし、ハードウェアとして音色の編集のために用意されているコントローラーは少ない。
音作りではなく、あくまでパフォーマンスのためのコントローラーだ。
DJ用途として、シーケンサーをメインに使うのであれば、この欠点はあまり問題ではないのだろう。

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